新設セミナー:クリーンルームの清掃学を提供中です
クリーンルームの歴史
クリーンルームは人類が作り出した最も清浄な空間と言えます。もともとは「コンタミネーションコントロール」をキーワードとして軍事産業から設計開発及び導入推進が進められてきた技術であり、その後、航空宇宙分野、医療分野、工業分野へと展開してきました。
黎明期である60~70年代はNASAをはじめとして多くの技術資料やデータがまとめられ、現在でも共通する概念として用いられています。
クリーンルームの衛生管理(清浄化と消毒)
BCR:Biological Clean Roomと呼ばれる設備では清浄度に合わせて塵埃及び微生物管理が必要となります。
エリア内汚染は様々な因子により引き起こされるため、管理についてはセクションを分けた個別対応を進めるのではなく「CCS:Contamination Control Strategy」というマネジメントシステム+リスクマネジメントを含む総合的なアプローチが求められています。
多くのクリーンルーム現場では衛生管理に最大限留意を行い、日々の稼働を続けております。
しかしながら、設備稼働、ヒト/モノの出入り、微生物が増殖しうる環境因子の存在などから汚染が蓄積/拡散することは避けられません。
この汚染を直接的に取り除くことが出来る唯一のアクションが「清浄化と消毒」になります。
対象は視認不可能なサイズの汚染となります。
・作業工程、意味、重要性を現場レベル認識すること
・専用の資材、薬剤を用いること
・汚染除去のための適切なアクションをとること
・効果は定期的に測定され現場へフィードバックされること
など重要なポイントは複数あります。
不適切な資材、漫然とした作業、効果測定が伴わない作業では汚染を増殖/拡散させる可能性を強く含むため注意が必要です。
「たかが清掃、されど清掃」
清浄とは「0.000000000000000000001」つまり「10マイナス21乗」を指します。
「ショウジョウ」とも読み、わずかながらも汚れが無いことまでを指しています。
仏門の世界では「一に清掃、二に看経、三に学問」と言われるそうです。
クリーンルーム管理において清掃を「現場レベル作業」と捉えている状態では微生物を含む汚染を制御することは困難です。
「たかが清掃、されど清掃」
一度、清掃について考える機会を設けてください。
セミナー:クリーンルームの清掃学
キアマネジメントではクリーンルームの清浄化及び消毒について様々なサポート提供してまいりました。
特にご要望が多かった「清浄化及び消毒に関する情報」につきまして「クリーンルームの清掃学」として1本のセミナーとして提供中です。
基礎的な内容、実際の動作やポイント、作業効果データ、マネジメントシステムと連動させたプログラム構築までを解り易くまとめております。
製造部門リーダー層、実際の従事者、品質関連担当者、監査関連担当者など、クリーンルームに関わる全ての人を対象としております。
クリーンルーム管理の基礎理論を学びたい、清浄化及び消毒を基礎から学びたい、適切な資材/薬剤/作業工程を作り込みたい、作業効果を再確認したい、現場レベルの集合教育、微生物管理者トレーニング、微生物管理のバリデーションなどにご利用ください。
<セッション情報>
1. 清掃の基本を知る
2. クリーンルームとはどのような空間であるか?
3. クリーンルームにおける清浄化と消毒
4. 清浄化と消毒プログラムの組み立てとバリデーション
無菌医薬品製造に関するCCS構築サポート(EU-GMP Annex1、PIC/S GMP ANNEX1対応)
23年下期に微生物管理関連のオープンセミナーを開催予定です、詳細はこちらから…。
22年度、EU-GMP Annex 1、PIC/S GMP ANNEX 1として無菌医薬品製造に関するガイドラインの大きな改定が行われました。詳細及び原文は各リンクからご覧いただけます。
GUIDELINES EU-GMP Annex1、PIC/S GMP ANNEX1
The Rules Governing Medicinal Products in the European Union Volume 4 EU Guidelines for Good Manufacturing Practice for Medicinal Products for Human and Veterinary Use
Annex 1 Manufacture of Sterile Medicinal Products 2022.08.22
https://health.ec.europa.eu/system/files/2022-08/20220825_gmp-an1_en_0.pdf
PIC/S REVISED ANNEX 1(MANUFACTURE OF STERILE MEDICINAL PRODUCTS) TO GUIDE TO GOOD MANUFACTURING PRACTICE FOR MEDICINAL PRODUCTS 2022.09.09
https://picscheme.org/docview/4737
汚染管理戦略 CCS:Contamination Control Strategy
無菌医薬品製造では高度な微生物管理が要求されます。
この中において総合的な汚染管理アプローチとしてCCS:Contamination Control Strategyという定義が記載されています。CCSは微生物(及び由来するパイロジェンやエンドトキシンを含む)を管理下に置くために…
・汚染管理のあらゆる側面を考慮、継続的かつ定期的なレビューにより医薬品品質システム(PQS)内で更新されていくこと
・設計/維持にリスクマネジメントが適応されていること
が求められ、以下の全16項目に渡る運用範囲が記載されています。
ⅰ 文書を含むプラントとプロセス設計
ⅱ 構内と設備
ⅲ 人員
ⅳ ユーティリティ
ⅴ 原料管理 – 工程内管理を含む
ⅵ 製品容器及び密閉容器
ⅶ ベンダー承認 – 主要部品サプライヤー、部品及びシングルユースシステム(SUS)滅菌、重要なサービスプロバイダーなど
ⅷ 外部委託業務の管理(例:滅菌業務委託)
ⅸ プロセスリスクマネジメント
ⅹ プロセスの妥当性確認
ⅺ 滅菌プロセスのバリデーション
ⅻ 予防的メンテナンス – 機器、ユーティリティ、施設を汚染リスク以下に維持
xiii 清浄化および消毒
xiv モニタリングシステム – 評価を含む
xv 予防メカニズム – 傾向分析、詳細調査、根本原因の特定、是正措置及び予防措置(CAPA)並びに包括的調査
xvi ⅰ~xvから得られる情報に基づく継続的な改善
構築運用には
・全てのCCP:Critical Control Pointを決定すること(HACCPと類似概念)
・汚染予防についての保証的概念付与
・積極的な見直し、アップデート、継続的改善
・マネジメントレビューによる効果測定
・関連するシステム間との相互作用確認
などがキーワードとして記載され、微生物汚染管理にフォーカスした強固なマネジメントシステムの運用が求められています。
CCS構築サポート
今後、PIC/S規格の監査、FDA査察などではCCSにフォーカスがされて行く機会が増加すると考えます。
個別の管理プロセスでは異なる概念であるため、既存のSOP強化や記録保持では対応が困難となります。
キアマネジメントでは医薬品製造におけるCCS構築のための各種サポートを提供しております。
詳細はぜひお問い合わせください。
22年度冬季休業期間のお知らせ
2022-12-01 トピックス
22年度の冬季休業期間は以下となります。
期間中に頂きましたお問い合わせは休業明けより順次ご返答させて頂きます。
また、期間中にサーバー更新を予定しております。
アライアンスメンバー様を対象としたアーカイブアクセスが不安定になりますことご了承ください。
休業期間:2022年12月27日~2023年1月5日
なお、微生物汚染発生時の緊急対応は休業期間を問わず随時行っております。
22年度 夏季休業期間及びBTASサーバー更新のお知らせ
2022-07-20 トピックス
22年度の夏季休業期間は以下となります。
期間中に頂きましたお問い合わせは休業明けより順次ご返答させて頂きます。
また、期間中に「Bio burden – Trend Analysis System」のサーバー更新を予定しております。
夏季休業期間:2022年8月11日~16日
なお、微生物汚染発生時の緊急対応は休業期間を問わず随時行っております。
環境バイオバーデン アライアンスデータ ver3.8版公開
2022-05-20 トピックス
Bio burden – Trend Analysts Systemの3.8版を公開しました。
・製品バイオバーデン試験データ更新
・環境バイオバーデン 季節変動データ更新(22年5月度)
Grade C 付着菌 391 ポイント、浮遊菌 80ポイント
Grade D 付着菌 820 ポイント、浮遊菌 220ポイント