クリーンルームにおける清浄化と消毒プログラムの構築
製造エリアにおけるクリーンルームは、専用の空調稼働により常に清浄な空気で循環しています。しかしながら、設備稼働、原材料やヒトの出入り等により製造エリア内における汚染蓄積は避けられません。このため製造環境の管理には、ヒト(従事者)がモノ(適切な作業資材/薬剤)を用いた「清浄化と消毒」作業を継続的に実施することが必要になります。
対象は微細な塵埃や微生物になることから目視の効果確認が難しく、「慣例方法の繰り返し」「効果検証の機能が不十分」などの場合は「潜在的な慢性汚染の蓄積」「作業自体による汚染の拡散」の懸念が挙げられます。
本講座は製造エリアにおける「清浄化と消毒」の基礎理解を深め、適切な資材/薬剤の選定ポイント、「塵埃と微生物」を対象とした管理プログラムの構築方法ポイント、環境モニタリングプログラムと連動した効果検証のアプローチについてをまとめた基本コースになります。
製造現場へフィードバックするための基礎理解、ご参加者様の製造現場で運用される「清浄化と消毒プログラム」のセルフチェックによる管理レベル確認/問題点抽出、プログラム再構築などにご利用ください。
開催 : 2017年06月14日(水)大宮ソニックシティ
2017年05月30日(火)静岡コンベンションアーツセンター/グランシップ
受付はいずれも13:10~
参加費 : 講座 ¥15,000-(税別)、1拠点2名目様から¥10,000-(税別)
お申込み : 専用フォームhttps://www.kea-mgt.com/semientry/
コース | セミナー | 時間 |
基礎 | クリーンルームにおける清浄化と消毒プログラムの構築 |
13:20 |
-1. 清浄化と消毒の基礎 | ||
-2. 工程/用具/薬剤の理解 |
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-3. 清浄化と消毒プログラムの組み立て | ||
-4. 環境モニタリングによる効果確認 |
<セッション詳細>
-1. 清浄化と消毒の基礎
清掃と消毒は我々の日常生活内でも頻繁に行われています。一方、正しい工程や所作などを学ぶ機会は少なく、我流や慣例方法に捕らわれてしまう要素を持ちます。製造エリアに関連する全要員が「清掃と消毒」についての理解を深めることは、クリーンルム内における製造環境管理の構築の基礎と言えます。本項では「清掃と消毒」の基本工程と所作の理解を深めるとともに各種ガイドライン記載の要求事項をまとめます。
-2. 工程/用具/薬剤の理解
同じクリーンルーム内においても、設備性能/稼働状況/生産品目などにより発生/蓄積する汚染は多様です。このため、エリア内において一律的な「清浄化と消毒」作業は有効ではなく、汚染要素に合致した工程、資材/薬剤を選定しなければなりません。本項では特にクリーンルーム内の「塵埃と微生物」を対象とした「清浄化と消毒」作業基本工程、最適な用具選定と管理方法、薬剤の選定と管理方法についてまとめます。
-3. 清浄化と消毒プログラムの組み立て
「清浄化と消毒」の組み立てには「対象エリアの汚染特性に合わせたプログラム構築」が必要になります。このプログラムに対応して、「作業目的/工程、作業所作を理解した従事者」により「定期的に運用が行われ」「効果が別視点により評価される」ことが必要になります。
本項では清浄化と消毒に関するプログラム立案方法をステップ毎に追いかけます。また、従事者が習得すべき実作業ポイントを動画や写真を入れて解説します。
-4. 環境モニタリングによる効果確認
環境モニタリングの1項目である微生物モニタリングは、対象エリアの汚染度を把握するための重要項目です。モニタリングの結果は製造環境の管理指標として「環境の悪化を事前に把握」「清浄化・消毒作業の継続的評価」のために考察を行うことが可能です。
本項では、製造環境の管理状況を検証するための「環境面の微生物負荷量(バイオバーデン)の測定」と「環境モニタリング」について基本要素を分かり易くまとめます。